はたおりプロジェクトとは

はたおりプロジェクトは、日本とインドの古典の伝統芸術・文化を融合した、日印共同アートプロジェクトです。
池田を囲む猪名川流域の古来の伝承『織媛伝説』をインド伝統の動く瞑想と呼ばれるレイヨーグによって演舞劇として表現します。
和とアジアンテイストを融合した音楽と衣装、ミュージカルのように音楽と舞踊で綴られる物語は、これまでにない新しいアートパフォーマンス作品となります。

伝承の研究から始まった脚本化。インドのレイヨーグの師による指導・振付、練習、衣装づくり…舞台を作り上げるプロセスそのものが大きなプロジェクトとして進んでいます。

国境、文化、宗教、人種、さまざまな壁をこえ、すべてはつながっていて、理解し、協力し合えること。
病いや経済の波を乗り越える、健康や免疫力を高めるために、今だからこそ理解できる、歴史、文化、アートの交流があることを伝えるために私たちはこのプロジェクトに取り組んでいます。

池田市周辺地域に伝わる織媛伝説とは

池田市に伝わる織媛伝説は、七夕祭りの織媛様でなく、日本書紀にも記述のある、古墳時代に大陸から日本へ渡り、衣服を作る技術を伝えた2人の織媛についての言い伝えです。

今から1700年ほど前の2〜3世紀頃、応神天皇の時代に勅命を受け渡来系の阿知使主(為奈都比古*のちの坂上氏)は絹織物の技術者を大陸(中国)から連れて来ます。
そのうちの2人がクレハトリ(呉機織)とアヤハトリ(漢機織)です。日本に到着してからも(仁徳天皇時勢)織媛たちは大変苦労して池田(いなのあがた)に辿り着き、着いてからは地域の方々と協力して精力的に織物技術を伝え、教育を行いました。その結果、日本の服飾技術と文化は飛躍的に発展し、日本の民族衣装は着物(呉服*クレハ)と言われているのです。

はたおりプロジェクトはこの伝承を舞台化いたします。

はたおりプロジェクトが生まれた経緯~いなのさととは~

いなのさととは、猪名川流域のこと。

このプロジェクトは日本初のレイヨーグスクール設立を任ぜられたマナ(米原希実)とインド伝統芸術のグルジ達の出逢いから始まります。

 

マナは日本の1ヨガ講師でしたが、日本で伝えられるヨガに疑問を持ち、ムクタ師(Mukta Bharadwaj)と出逢います。マナはムクタ師により、インドで古典的な伝統のレイヨーグを学び、日本にインド古来の伝統を正しく伝えることを志します。

 

ムクタ師に導かれインド伝統舞踊カタック ダンスの巨匠マフア師(Mahua Shankar)に教授も受けるようになりますが、インド伝統舞踊の至宝と言われるマフア師の言葉が、このプロジェクトの発端です。

 

『マナ、インド伝統芸術はそもそも、生まれた土地や地域の伝承や神話を伝えるセレモニー、祭祀なんだよ。だから、あなたが生まれた土地の伝承に深く興味を持って、それを地域の方々の役に立つようにレイヨーグで貢献しなさい』

また、インドは何かに名付けする時にその人の占星術的なスペル(運気を高める音)をみますが、マナの土地とつながるスペルは『O』。そして、マナが生まれたのは大阪でした。

拠点を決める際にインド占星術の大家により、『浄らかな川の流域に住むように』と言われていたマナは、それが子どもの頃から慣れ親しんだ猪名川であることを直感します。

当時兵庫県と大阪府の接する川西市に住んでいたマナは、幼少育った池田市に戻って拠点を定め、レイヨーグの学校を設立しました。

 

そして、池田市に古くから伝わる織媛伝説を改めて深く研究し始めます。

すると、幼い頃遊んだ古墳公園や神社、思い出のある場所のほとんどが織媛伝説の要所であったのです。

不思議な偶然の数々を必然と感じ、マナは仲間とともに、織媛伝承をもとにしたレイヨーグパフォーマンス用のシナリオを作り、インドの師団に伝えます。

 

師匠たちはとても喜んで下さり、巨匠たちの芸術を注ぎ込んだ演舞用の音楽を作曲して下さいました。

マナを始め、レイヨーグを学ぶ仲間たちは、この物語をレイヨーグで舞台芸術として表現し、なんとしても地域の方々に観ていただきたい、伝統を受け継ぐ精神は、国家や距離を超え、深い根底でつながっていることを伝えたい。

そんな思いでこの試みを『はたおりプロジェクト』と名付け、2021年7月24日(土)に池田市の市民文化会館アゼリア大ホールでの公演を決めました。